外壁塗装業者を価格だけで選ぶのはダメ!失敗するその理由とは
外装塗装業者に限らず、なんでも価格を比較するのは当たり前のことです。ただ、安いという理由だけで飛びついてしまうと、比例して工事のクオリティも低いことがままあります。どうして外壁塗装は、価格だけで業者を選ぶと失敗してしまうのでしょうか。その理由を知れば、納得して優良な業者を探そうという気になりますよ。
安いからといって選ぶと損をする!?
外壁塗装の費用は、一般的な一戸建ての場合で100万円前後するなど、なかなか高い支払いです。複数の業者から見積もりをもらうかと思いますが、価格の差が目立って見え、かつ他に比較するようなポイントもなく、安さを優先してしまいがちになります。ただ、安いのには安いなりの理由があるのです。
価格が安い業者はその作業クオリティを下げているからこそ、安価な塗装が実現できているのです。たとえば、質の悪い塗料を使ったり、塗料を薄めて使ったりしている事例もあります。
あとは、作業工程を減らしている業者も存在します。通常であれば3回塗らなければいけないところ、1回や2回でとどめておいたり、本当は塗らなければならない箇所なのに省いていたり、いろいろなやり方でコストカットを図っているのです。
また、外壁塗装は専門的な知識を必要とする仕事ではありますが、資格や営業許可などは要らない仕事となっています。そのため、塗装始めたての見習いに仕事をさせて、人件費を節約しようとするところさえあります。
では、こうして手抜きの塗装をされると、どういったところで不都合が生じるのでしょうか。問題なのは、質の悪い塗装はすぐに剥がれてしまうということです。基本的には、外装塗装は10年に1回ペースでよいといわれています。ただ、手抜き塗装だと10年はまずもちません。
塗装が剥がれると、雨漏りの原因にもなりかねませんし、雨漏りすれば家の状態も悪くなってしまいます。こうなると、塗装だけでなく、家のメンテナンスにもお金がかかることになりますよね。結局は外装塗装をやり直さなければならなくなり、ここでもまたお金が余計にかかってしまいます。
少々高くても、手抜きのない優良な業者に頼むほうが、長い目で見て出費が少ないことが分かりますね。
なぜ手抜き工事が起きてしまうのか
ここまで読んできてお分かりかと思いますが、手抜き工事が起きてしまうのは、業者がお客さんを獲得するために、適正価格よりも料金を下げてしまっているからです。ただ、この他にも手抜き工事に至ってしまう理由があります。
その原因は、工事の請け負い方にあります。外壁塗装の案件は、ほとんどが大手の工務店、ハウスメーカーから降りてきます。そうなると、マージンがどうしても発生してしまうのです。3~4割はマージンとして引かれるといわれているので、その残りの6~7割で、塗装業者は工事を行わなければいけません。
困ったことに、お客さんが大手メーカーに支払っているもともとの金額が、もう既に塗装にかかる費用と同じくらいなので、マージンを引かれてしまっては、適正な工事が行えないのです。
業者ももちろん、仕事をするからには利益が欲しいわけですから、工程を省いたり、安い塗装を使ったりして、コストカットに走ってしまいます。塗装業者の中では、こういった仕事のやり方が、普通だと思っている人も多いのが現実です。
比較してじっくり決めよう
前述したとおり、外壁塗装は資格も許可もなくできてしまうお仕事です。これはつまり、塗装について何も知らない人が、外壁塗装業者を名乗れてしまうということです。
塗装クオリティの低い業者に依頼してしまわないためにも、価格だけで業者を決めてはいけません。本当に信頼に足る業者なのかどうか、という点に重きを置いて判断するようにしましょう。
そんなことをいっても、その業者の質については、パッと見ただけで判断できるものではありません。どういったところに注目すればよいのでしょうか。
非常に分かりやすいのは、見積もりをもらうための事前調査の際です。家を実際に見てもらう時に、どれくらいしっかり調査しているかは、おおかたその業者の信頼度に匹敵します。
測量をしてから金額を出してくれたか、塗装をする時期について考えてくれたか、明瞭な説明をしてくれたか、こういったところに注目するとその業者の仕事ぶりが分かりやすいです。
また、説明してもらったことは、いつでも確認できるよう、書面でももらうようお願いするのもおすすめです。もしやましいことがある業者ならば、書面で工事内容を残したがらないからです。こういった要望がすんなり通るかというところも、業者の見極めにはよい方法といえます。
外壁塗装はどうしても費用がかさんでしまいますが、そこで節約根性を出してはいけません。大事な家を守るためにも、必要経費としてよい業者を選んでください。複数の業者から、信頼に足るかどうかというところに重きを置いて、じっくり比較してみましょう。向こう10年の、住まいの安心につながりますよ。