外壁塗装ではクーリング・オフ制度が適用される?注意点は?
クーリング・オフと聞いてイメージしがちなのは、無理やり買わされた物を返品するというケースかもしれません。しかし、クーリング・オフは外壁塗装にも制度は適用されるのです。自分に不利な契約をしてしまっても、取り返すことは可能です。ここではクーリング・オフが適用される条件や具体的な制度の利用法について解説します。
クーリング・オフとは
クーリング・オフとは契約を交わした後でも、定められた期間内であれば、契約を解除できる制度のこと。訪問販売で口車に乗せられる、電話勧誘に乗ってしまうなど、冷静になることなく結んでしまった契約に、後悔する人は少なくありません。そこで生み出されたのがクーリング・オフ制度です。
これは契約を考え直す時間を与えてくれるもので、契約後一定の期間内なら、無条件で契約を解除できます。
外壁塗装でもクーリング・オフは適用される
クーリング・オフ制度と聞くと、先述のように訪問販売や電話勧誘で高額な商品を買わされてしまったケースをイメージするかもしれません。しかし、グーリング・オフ制度は外壁塗装にも適用可能な制度です。外壁塗装などリフォーム工事の場合、契約を結んでから8日以内であれば、一方的に契約を解除できます。
たとえば「無料の外壁診断を行っています」と訪問してきた業者に、塗装にダメージが見つかったといわれ、その場で再塗装の契約を結んだとします。見積りを見直してみると決して安い工事ではなく、他の業者の見積りと比較したくなることもあるでしょう。こういったケースでも、クーリング・オフ制度を利用し、契約を解除できるのです。
■クーリング・オフの方法は?
「通知書」「契約解除通知」と書いたハガキを一枚、業者あてに送るだけです。記入すべき内容は契約日や販売会社、担当者、商品名、契約金額、クレジット会社、申出日など。申出日はハガキを送った日になります。それ以外の項目は契約書を転記しましょう。最後に住所・氏名を記入すれば終わりです。
ハガキは簡易書留で送付することと、コピーを取っておくことがポイントです。ハガキが届いたころを見計らい、業者へ到着の確認の連絡をし、クーリング・オフの意思があることを表明しましょう。
■着工後もクーリング・オフは可能
たとえ外壁のリフォーム工事が始まっていたとしても、期間内であればクーリング・オフは可能です。工事の中断だけでなく、着工前の状態への復帰要求までできます。
クーリング・オフが適用されないケースもある
クーリング・オフはどんなケースにも適用されるわけではありません。クーリング・オフは「一定の期間内」に適用されるもの。外壁塗装などリフォーム工事は、8日間以内に業者にクーリング・オフを通知しなければなりません。
■8日間の数え方
クーリング・オフにおける8日間とは契約書を受け取った日から数えて8日間です。つまり7月1日に契約書を受け取ったなら、7月8日までにハガキを送付しなければ、クーリング・オフが適用されないということです。
8日以内にクーリング・オフの意思を表したかどうかは、ハガキの消印で確認します。7月8日の夜にハガキをポストに投函し、消印が9日となってしまったのなら、クーリング・オフの申請は適用されないかもしれません。充分に注意しましょう。
契約方法によって注意点がある
8日間という期間を守る以外にも、クーリング・オフには注意点があります。それは契約した場合によって適用される・されないがあることです。
■自宅に訪問してきた業者と契約した場合
最初にあげた例のように、訪問してきた業者と外壁の塗装工事を契約してしまった場合は、まずクーリング・オフの適用になるでしょう。なお、アポなしで訪問してくる業者は、その時点で要注意です。
■自宅に業者を呼んで契約した場合
たとえば広告などを見て業者を呼び、外壁塗装の契約をした場合、クーリング・オフの適用にはなりません。契約の前に家族と話し合うなど、ワンクッション置くことが必要でしょう。
■業者の事務所やショールームに出かけて契約した場合
説明会など、イベントにひかれて業者のところまで出向き、契約を結んだ場合もクーリング・オフの適用外です。知らない業者のところへは、出向かないことが肝心です。
■会社として契約した場合
勤務する会社の外壁を塗装してもらう契約を、業者と結んだりします。クーリング・オフの対象は、個人と事業者の間の契約に限られているため適用外となります。会社の外壁塗装でもご自身の家と同様に、慎重に物事をすすめましょう。
■その他のクーリング・オフ適用外となるケース
「3,000円未満の現金で取引した」「過去1年間に業者と取引したことがある」「海外で契約を交わした」といった、これらのケースも、クーリング・オフは適用されませんので注意が必要です。
契約をなかったことにできるクーリング・オフ制度は、消費者を保護するために設けられました。いいかえるなら、それだけ悪質な業者が横行しているということなのです。そんな業者に引っかからなければクーリング・オフの必要もありませんが、そのためにはご自身の意思で、業者を選ぶことが大切。北九州には信頼できるところがたくさんあるので、まずは身近なところから探してみてください。